2026年04月15日

市場動向,AI&データ,セキュリティ

「第2回RISE-Aエバンジェリストナイト「半導体×サイバーセキュリティ×地経学」」を開催しました。(3/24)

2026年3月24日(火)、RISE GATE NIHONBASHIにて「第2回RISE-Aエバンジェリストナイト「半導体×サイバーセキュリティ×地経学」を開催しました。
本イベントでは、「なぜ今、世界中が半導体を取り合うのか」をテーマに、半導体を軸として、地経学・サプライチェーン・サイバーセキュリティという複数の視点から議論が展開されました。

なぜ今、世界中が「半導体」を取り合うのか?― AI・地政学・サプライチェーンから読み解く全体像 ―

Fortaegis Technologies VP 杉山 和弘 氏

イベントは、Fortaegis Technologies 杉山氏による講演からスタートしました。
杉山氏は、半導体が20世紀の石油に代わる「国家インフラ」となった背景を示し、AIの進展によって半導体が“計算資源”として爆発的な需要を生み出している現状を解説しました。さらに、半導体産業が設計(米国)、製造(台湾)、装置・材料(日本・欧州)といった分業構造で成り立っていることに触れ、「どこか一つが止まれば世界が止まる」というチョークポイントの存在を指摘しました。

地経学リスクから見た半導体ビジネス

地経学研究所 主任客員研究員 田上 英樹 氏

続いて、地経学研究所 主任客員研究員 田上英樹氏は、地経学リスクの観点から半導体ビジネスを解説しました。
米中対立や重要鉱物の輸出規制、経済制裁などを背景に、企業は経営判断の軸として、従来の「経済合理性」に加え、新たに「経済安全保障」の軸を加えて考える必要が出て来たと指摘。半導体サプライチェーンに存在する課題に、官民が連携して対応していく必要があるとしました。

地政学リスクの時代における、日本企業のサイバーセキュリティ現在地~日本の構造的課題とは~

株式会社Aufense Technologies 代表取締役 長岡 達弥 氏

株式会社Aufense Technologies 代表取締役 長岡達弥氏からは、サイバーセキュリティの視点が提示されました。
日本は世界有数のサイバー攻撃対象国であり、地政学的リスクと密接に結びついている現状が説明されるとともに、企業においてはセキュリティが「IT課題」ではなく「経営課題」であるとの認識の重要性が強調されました。

パネルディスカッション

その後のパネルディスカッションでは、杉山氏をモデレーターに、地経学研究所 主任客員研究員 田上英樹氏、株式会社Aufense Technologies 代表取締役 長岡達弥氏、同社 CTO/Co-Founder 松本悦宜氏が登壇し、議論が行われました。

議論では、地政学的な認識が共有され、サプライチェーンや通信インフラに対するリスクが現実のものとして捉えられていることが示されました。
また、サイバーセキュリティについては、海外製ソリューションへの依存や、日本における人材不足・意思決定体制の課題などが議論される一方で、国産か否か ではなくグローバル基準で戦う視点の重要性が指摘されました。
さらに、企業としてどこまでを自社の責任範囲として捉えるか、どのように現実的な対策を構築していくかといった、実務的な視点での議論も展開されました。
最後に田上氏は、経済安全保障は企業にとって、国家・産業の持続性の観点から取り組まざるを得ない領域であり、今後は官民が役割を分担しながら実行していく必要があると締めくくりました。
本セッションを通じて、半導体を起点に「地政学・産業・サイバー」が一体となる新たな安全保障の全体像が浮き彫りとなりました。

懇親会

講演後には、参加者同士のネットワーキングおよび名刺交換の時間が設けられました。
当日は、半導体・デジタル分野に関心を持つ企業関係者や専門家が多数参加し、講演内容を踏まえた活発な意見交換が行われました。
特に、地経学リスクやサプライチェーン、サイバーセキュリティといった複合テーマについて、実務レベルでの議論や情報交換が行われ、今後の連携につながる有意義な機会となりました。

イベント告知時の案内:
https://www.rise-a.jp/event/detail/20260324.html