2026年07月27日

実装,パワーエレクトロニクス,半導体・電子部品関連,半導体メーカー(IDM),半導体材料メーカー,通信・ネットワーク・インフラ企業,大学・研究機関

「海を越える光電融合の最前線 — 次世代光通信と短距離インターコネクトを拓くITRIの挑戦 —」を開催しました (7/7)

2026年7月7日、RISE-Aは「海を越える光電融合の最前線 ― 次世代光通信と短距離インターコネクトを拓くITRIの挑戦 ―」を開催しました。
台湾・工業技術研究院 ITRI 電子光電システム研究所 (EOSL) / ディビジョン・ディレクター 周 佩廷 (Dr. Pei-Ting Chou)氏を迎え、AI時代の急速な進展を支える次世代光通信技術やシリコンフォトニクス、Co-Packaged Optics(CPO)、MicroLEDを活用した光インターコネクトなど、光電融合の研究開発動向についてご講演いただきました。講演後には質疑応答とネットワーキングを実施し、日本・台湾双方の企業・研究機関関係者による活発な議論と交流が行われました。

講演「Advanced Photonic Technologies for Next-Generation Optical Communication and Short-Reach Interconnects」

ITRI 電子光電システム研究所 (EOSL) / ディビジョン・ディレクター 周 佩廷 (Dr. Pei-Ting Chou)氏

周氏は、冒頭で 台湾・工業技術研究院 ITRIの概要を紹介し、半導体や光電技術、先端実装など幅広い分野で産業界と連携しながら研究開発を進めていることをご説明。続いて、AIの急速な普及によってデータセンターで扱うデータ量が飛躍的に増加する中、従来の電気配線だけでは伝送速度や消費電力の面で限界が見え始めていることに触れ、その解決策として、光を利用して高速・大容量通信を実現する「光インターコネクト」の重要性が高まっていることをご紹介しました。講演では、シリコンフォトニクスをはじめとする次世代光通信技術や、さまざまな材料を組み合わせることで性能向上を図る最新の開発動向について解説。また、AI向け半導体の高性能化を支える実装技術としてCo-Packaged Optics(CPO)を取り上げ、消費電力を抑えながら通信性能を高める技術について触れられました。さらに、ディスプレイ用途で知られるMicroLEDを、AIシステム向けの短距離光通信へ応用する最新研究について説明。高帯域・低消費電力な光通信を実現する可能性を示すとともに、ITRIが開発を進める評価・検証プラットフォームや、日本企業との共同研究への期待についても語られました。AI時代の社会基盤を支える技術として、光電融合の将来性を展望する講演となりました。

Q&A

講演後には質疑応答が行われ、参加者からはMicroLEDの実用化や日本と台湾の連携、今後の技術展望などについて多くの質問が寄せられました。
ディスプレイ分野に長年携わる参加者からは、MicroLED技術が光通信分野へ展開される可能性に期待が寄せられました。これに対し周氏は、ディスプレイ用途も引き続き重要である一方、GaN材料の特長を生かした短距離光通信への応用は大きな可能性を持っており、日本と台湾が協力して技術開発を進めていきたいと述べました。また、MicroLEDに用いる材料やクロストークへの対応について質問があり、現在は製造プロセスが成熟している青色MicroLEDが主流である一方、応答速度に優れる緑色MicroLEDにも期待が寄せられていることを紹介しました。さらに、多数の光チャネルを利用するため、クロストーク対策は重要な研究テーマであり、現在取り組みを進めていると説明しました。最後に、アジアのシリコンフォトニクス産業における日本と台湾の役割について問われると、台湾は製造・量産技術、日本は材料・光学分野に強みを有しており、それぞれの強みを組み合わせることで、より大きな価値を創出できるとの考えを示しました。

ネットワーキング・懇親会

講演終了後にはネットワーキングを開催しました。日本・台湾の企業、研究機関、大学など多様な立場の参加者が登壇者を囲み、講演内容をさらに深掘りする議論や情報交換、名刺交換が行われました。当日は会場に約90名にご参加いただきました。参加者アンケートでは、「光電融合の技術トレンドやMicroLED活用の最新動向を知ることができた」「台湾における光電融合技術の最前線を知る貴重な機会となった」「新たな視点を得ることができ、大変参考になった」といった声が寄せられました。シリコンフォトニクスやCo-Packaged Optics(CPO)、MicroLEDをはじめとする光電融合技術に加え、AIデータセンターの将来像や国際連携の可能性などについても活発な意見交換が行われ、参加者同士の新たな交流や共同研究・ビジネス連携につながる貴重な機会となりました。RISE-Aでは今後も、半導体・AI・先端技術分野の最前線を紹介するとともに、国内外の研究機関・企業との連携を通じて、新たな共創の創出とイノベーションの加速に取り組んでまいります。